【ミサ曲ロ短調】バッハは神に捧げ、人類は至宝を得た

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日本の音楽教育でバッハを「音楽の父」と教えているのは、少し抵抗がありますよね。
吉田秀和氏の「名曲300選」でバッハが出てくるのは第7章から。およそ140ページを費やしたあとです。バッハ以前にも数多の天才たちが音楽の発展に貢献してきたのですから。
日本同様、ドイツでもバッハは「音楽の父」と称されますが、日本でいうところの、ある特定のジャンルの基礎を築いた人物・多大な影響を与えた人物・創始者を指し示す「※※※の父」という意味合いではありません。
自分の音楽の精神の根っこを辿れば徐々にバッハに近づくという、心の結びつき的な「父」なのであり、決して音楽の創始者という意味の「父」ではないのです。たぶん後世になって見直されたバッハの偉大な業績と共にドイツ語の「音楽の父」という言葉をそのまま受け入れてしまったのでしょう。ドイツの意味ではなく日本の意味で。
であってもバッハが後の様々な音楽家、クラシックに限らずポップスにおいてさえ、影響とインスピレーションを与え続けていることは否定できません。

ミサ曲ロ短調とマタイ受難曲